2016/06/17
モレッティ & サンティラーナ 展 / ベネチアン・グラスの器たち
このたびカホ・ギャラリーでは、
「モレッティ & サンティラーナ展 / ベネチアン・グラスの器たち」を開催いたします。
エルコール・モレッティ社は、
1911年にモレッティ3兄弟がベネチアのムラノ島に設立、
現在も創業者家族が経営しています。
伝統的なガラス・ビーズと「ミル・フィオーリ」と呼ばれるモザイク・ガラスを制作しており、
ベネチアの工房の中でも特に高い技術力と独創的な感性で知られています。
「ミル・フィオーレ」とは、
日本語で「千の花」という意味で、
断面が星や花の模様のガラス棒を薄く切断したモザイク片を様々に組み合わせ、
熔着させて制作される作品のことで、
古代ローマ帝国時代には既に存在していた技法ですが、
モレッティ社がより洗練されたデザインで現代に甦らせて脚光を浴びるようになりました。
モレッティ社は昔ながらの伝統と技術を受け継ぎながら、決して色あせることのない作品を作り続けているのです。
ラウラ・デ・サンティラーナは、
ベネチアン・グラスの名門ヴェニーニ家に生まれた現代ガラス作家でありベネチアン・グラス・デザイナーです。
ガラス・アーティストとしての彼女の作品は、
従来のガラス・アートの常識を超える新鮮さに溢れていて、
ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館にも作品が収蔵されています。
「極められたシンプルさ」を持つ日本古来のデザインに惹かれていたサンティラーナは、
イタリアのムラノという小さな島で何世紀にも渡って磨かれてきた技術を、
和の器を通して表現できないものかと開発に取り組み、
イタリア語で「Sei Sensi」(第六感)と名付けられたオリジナルのガラス・コレクションを完成させました。
今回の展覧会では、
エルコール・モレッティ社の「ミル・フィオーレ」の器を中心に、
ラウラ・デ・サンティラーナの和の器などを展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。
【開催概要】
会期:2016年7月9日(土)-7月18日(月) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー
2016/04/26
ヤン・カレン展
京都国際写真祭のサテライトイベントであるKG+2016の
グランプリを受賞しましたヤン・カレンの展覧会を開催いたします。
ヴィジュアル・アーティストのヤン・カレンは
自分自身と社会、
そして自然界との関連性についての新たな認識を深め
写真という言語と伝統的なアジア哲学を融合させた写真や彫刻作品を作ります。
日本で初めての個展となる今回の展覧会は、
ヤン・カレンの作品と建築空間と日本庭園とが美しく調和し、
審査員からパーフェクト・エギジビションと評価されました。
この機会の是非ともご高覧ください。
【開催概要】
会期:2016年4月27日(水)-5月3日(火) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー
2016/03/17
坂井咲子展 / 古器に倣う
このたびカホ・ギャラリーでは「坂井咲子展 / 古器に倣う」を開催いたします。
古染付は中国明朝末期の天啓時代(1621-1627)を中心にした10年ほどの間に、
景徳鎮民窯で焼かれた磁器の一種で、
官窯の律義で厳格で精緻な作風とは違い、
自由奔放で風雅であり、
その絵付けはおおらかで屈託がありません。
また、1610年代から1630年代頃までに有田で焼かれた染付磁器を初期伊万里と称し、
素焼きを行わない生掛け技法を用い、
成形の技術も粗雑で拙く、
絵付けの発色も安定していませんでしたが、
近年その素朴な美しさや抒情美が高く評価されています。
坂井咲子はそうした古染付や初期伊万里の作柄に憧れ、倣うことにより、
古器の持つエッセンスを現代に再現しようとしています。
自ら古器を求め、その雅品を座辺師友とする坂井咲子の呉須で描かれた絵付けは、
描線が自由で闊達、瀟洒で洒脱、繊細で大胆、発色も上品でとても美しいものです。
京都に生まれ、京都府立陶工技術専門校の図案科を卒業、
京焼の窯元にて絵付師として働いた後、
京都紫竹に自らの工房を構えて制作に励む坂井咲子は、
小児科医で染付の倣古の第一人者である加藤静允先生の知遇を得るとともに、
茶人・木村宗慎氏のアドバイスを受けるなど、
当代の目利きの人たちの薫陶を受けながら作陶を続けています。
今回の展覧会では、古染付や初期伊万里に倣った器を中心に新作を展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。
【開催概要】
会期:2016年4月2日(土)-4月10日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー
作家在廊日:4月2日、3日、6日、9日、10日
2016/03/01
瀧川恵美子展 / 志野と織部
このたびカホ・ギャラリーでは、
3回目となる「瀧川恵美子展 / 志野と織部」を開催いたします。
1990年に独立し美濃で創作活動を始めた瀧川さんには、
特に師と呼ぶ作家はいません。
独学で桃山時代の志野や織部の名も無き陶工たちが残した作品を手に取り、
陶工たちの手の跡を体得し、学びました。
また、美術館や博物館で名品を観察し、
カタログや作品集を読み漁り、
彼女自身の研究と工夫を積み重ねてきました。
その瀧川さんの作品は、
生地と釉薬のバランスはもちろんのこと志野の緋色が美しく、
何よりも絵付けは他の追随を許さないほど繊細で柔らかで雅味にあふれています。
今回の展覧会では、志野と織部の器を中心にお茶道具を含む新作を展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。
【開催概要】
会期:2016年3月19日(土)-3月27日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー
2016/01/22
宮崎智晴展 / モメント・ドーロ
このたびカホ・ギャラリーでは、
「宮崎智晴展 / モメント・ドーロ」を開催いたします。
展覧会タイトルである「モメント・ドーロ」について宮崎智晴は次のように述べています。
モメント・ドーロとは
イタリア語で「黄金の時間」という意味で、
フレスコ画と呼ばれる絵画技法の中から生まれた言葉です。
フレスコ画とは漆喰を塗って乾燥する迄の間に
水彩絵の具(水で溶いた顔料)を染み込ませて描いていく技法の事です。
この技法で描かれた絵画は一説には千年の耐久性を持つとも言われています。
しかし漆喰が乾ききる前に描き上げなくてはならないという時間的制約と、
塗りたての漆喰は柔らかく非常に描きにくいという難点もあります。
それでも辛抱して描き続けていると、
壁が乾いて引き締まり非常に描きやすく筆ののびも良くなり、
モメント・ドーロすなわち「黄金の時間」と呼ばれるひとときが訪れるのです。
それはたった一二時間足らずのものですが、
その間に画家は非常な集中力をもって描き上げます。
というのもその時間帯が過ぎてしまうと漆喰が(硝子状の塗膜を張り出すので)
絵の具を吸収しなくなるからです。
私が制作上で求めている「物事」とは眼に見えぬ時間の密度、硬度です。
今回の絵はフレスコ画で描いた訳ではありませんが、
同じくテンペラと油彩を併用する古い技法を用いて各物語に時間の密度、
硬度を質感として表現しようと試みました。
表現者をフレスコ画の時間軸に例えて重ねるならば、
目の前を過ぎ行くあらゆる「事柄」何でも良いものを取り込み吸収する時期(インプット)と、
それら自分の体内に染み込んだ事や技術が「表現」として
「物」として急速に固まり排出される時期(アウトプット)があります。
私の中で生じた物語「事」と、
また絵画という「物」の双方に現れた私の中の「黄金の時間」をどうぞご覧下さい。
【開催概要】
名称: 宮崎智晴展 / モメント・ドーロ
会期: 2016年2月20日(土)-2月28日(日) 会期中無休
時間: 12:00-18:00
会場: カホ・ギャラリー
2016/01/09
美の交差 / アーキテクトとアート
【次回展覧会のお知らせ】
今回の展覧会では、
50年前にゼネコン設計部に勤務していた頃よりギャラリー巡りをされ
、
確かな眼で少しずつ蒐集されたアーキテクトの本多氏のコレクションの中から、
サム・フランシスのタブローや
ジャコメッティ、ルオー、シャガール、ベン・ニコルソンの版画を中心に、
芸術に関する蔵書も併せて展示致します。
この機会に是非ともご高覧ください。
展覧会名:美の交差 / アーキテクトとアート
会期:2016年1月10日(日)-1月17日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
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