2018/10/31

松平莉奈展 悪報をみるー「日本霊異記」を絵画化する


このたびカホ・ギャラリーでは
「松平莉奈展 / 『日本霊異記』を絵画化する」を開催いたします。

松平莉奈は1989年兵庫県に生まれ、
2014年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画を修了します。
個展及びグループ展を中心に作品を発表、
2016年にエピックレコードジャパンとエージェント契約をし、
2017年には平成28年度京都市芸術新人賞を受賞するなど、
若くしてその才能を開花させ活躍しています。

今回の展覧会のコンセプトについて、松平は次のように述べています。

悪とは何か?悪はどこから生まれるのか?
『日本霊異記』は5~9世紀の奇談を収めた、日本最古の仏教説話集です。
善行は福をもたらし、悪行は災いによって報われるという
「因果応報」の理で結ばれる説話の数々は、
平安時代の初め、一般の人々に仏教の教えを伝えるため僧・景戒(きょうかい)によって編まれたといわれています。
本展では、そのうち「悪報説話」に題をとった作品を発表します。
古来、声によって語り継がれ「音」の中に息づいていた、
悪のイメージは、絵画化され形を与えられることでは、
かえって生彩を欠いてしまうでしょう。
しかしそこに、いまの社会を生きる人の心を描き込みたいと思います。
かつて景戒の手で「音」から「文字」に変わった説話のなかに、
彼が生きた時代の人の心が書き込まれたように。

今回の展覧会では『日本霊異記』を題材にした新作9点を展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】
会期:2018年11月1日(木)-11月11日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー


2018/09/11

結城美栄子展 / Incarnation


このたびカホ・ギャラリーでは、

「結城美栄子展 / Incarnation」を開催いたします。


女優であり陶芸家でもある結城美栄子さんは、

1943年に東京に生まれ、

外交官のお父様の仕事の関係で7歳から18歳まで海外で過ごされました

1968年から1年間ニューヨークのステレアー・アドラー演劇学校で学び、

その後、俳優座養成所13期生を経て劇団「雲」に入り女優の道を歩まれました。

1982年頃から映画・舞台を中心に多彩な活動を続けながら、

紙粘土による人形作りを始め、

1984年より独学で陶芸作品を制作するようになりました。

舞台の出番待ちの空いている時間に、

共演者の芦田伸介さんの顔を紙粘土で作り、

そのあまりにも上手な出来栄えに、

芦田さんから陶芸の才能があるんじゃないかと言われたのが、

本格的に陶芸の道に入るきっかけとなったそうです。


お洒落でハイセンスで芸術的なホテルとして知られる

東京・新宿の「パークハイアット東京」。

そのインテリアデザインを手掛けたのが、

世界各国で数々のホテルをデザインした香港在住のアメリカ人デザイナーの

ジョン・モーフォード氏。

そしてホテルのインテリアを依頼するアーティストとして、

彼が世界各国の中から慎重に選んだのが結城美栄子さんでした。

ホテルの中には、

魅惑的で美しく不思議な雰囲気の人形で溢れていて、

ご覧になった方も多いのではないでしょうか。


今回の展覧会では、結城さんの陶彫人形と版画合わせて約30点を展示いたします。

この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】

名称:  結城美栄子展 / Incarnation
会期: 2018年9月29日(土)-10月8日(月) 会期中無休
時間: 12:00-18:00
会場: カホ・ギャラリー


2018/06/13

モレッティ & サンティラーナ展 / ベネチアン・グラスの器たちⅡ


このたびカホ・ギャラリーでは、
「モレッティ & サンティラーナ展 / ベネチアン・グラスの器たちⅡ」を
開催いたします。

エルコール・モレッティ社は、
1911年にモレッティ3兄弟がベネチアのムラノ島に設立、
現在も創業者家族が経営しています。
伝統的なガラス・ビーズと
「ミル・フィオーリ」と呼ばれるモザイク・ガラスを制作しており、
ベネチアの工房の中でも特に高い技術力と独創的な感性で知られています。
「ミル・フィオーレ」とは、
日本語で「千の花」という意味で、
断面が星や花の模様のガラス棒を薄く切断したモザイク片を様々に組み合わせ、
熔着させて制作される作品のことで、
古代ローマ帝国時代には既に存在していた技法ですが、
モレッティ社がより洗練されたデザインで
現代に甦らせて脚光を浴びるようになりました。
モレッティ社は昔ながらの伝統と技術を受け継ぎながら、
決して色あせることのない作品を作り続けているのです。

ラウラ・デ・サンティラーナは、
ベネチアン・グラスの名門ヴェニーニ家に生まれた
現代ガラス作家であり
ベネチアン・グラス・デザイナーです。
ガラス・アーティストとしての彼女の作品は、
従来のガラス・アートの常識を超える新鮮さに溢れていて、
ニューヨークのメトロポリタン美術館や
ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館にも
作品が収蔵されています。
「極められたシンプルさ」を持つ日本古来のデザインに惹かれていたサンティラーナは、イタリアのムラノという小さな島で何世紀にも渡って磨かれてきた技術を、
和の器を通して表現できないものかと開発に取り組み、
イタリア語で「Sei Sensi」(第六感)と名付けられた
オリジナルのガラス・コレクションを完成させました。

今回の展覧会では、
エルコール・モレッティ社の「ミル・フィオーレ」の器を中心に、
ラウラ・デ・サンティラーナの和の器などを展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】
会期:2018年7月7日(土)-7月16日(月) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー


2018/05/24

草間彌生展 / 崎須賀コレクションより


このたびカホ・ギャラリーでは、

「草間彌生展 / 崎須賀コレクションより」を

開催いたします。

崎須賀氏は現代美術のコレクターであり、

その豊富なコレクションの中から、

草間彌生をセレクトし展示いたします。

また、草間のニューヨーク時代のパートナーであった

ジョゼフ・コーネルの作品も併せて展示いたします。
今回の展覧会では、

草間のタブロー・版画13点と

コーネルの平面作品3点の

合わせて16点を展示いたします。

この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】

会期:2018年5月26日(土)-6月10日(日) 会期中無休

時間:12:00-18:00

会場:カホ・ギャラリー



2018/04/28

田中茂雄展 / 李朝陶游


このたびカホ・ギャラリーでは、
「田中茂雄展 / 李朝陶游」を開催いたします。

高松塚古墳や石舞台古墳など
古代のロマンにあふれる奈良県明日香村ののどかな田園風景を抜け、
さらに吉野へと通じる旧街道を行った栢森という集落の中に、
田中茂雄の自宅兼工房があります。
飛鳥川の源流沿いにたたずむ築280年を越すであろう古民家に暮らし、
庭の中にある自分で建てたという工房で日々作陶されています。
蹴ロクロで造られた作品は、
少し離れた畑の中にある穴窯と倒炎式の薪窯で焼かれます。

「古陶磁には深々とした力強さ、迫力がある。」
古陶磁に魅せられ、独学で学び、土は自ら採取し、自然の中から釉薬を求め、
昔ながらの方法で造られた作品には、
おおらかなフォルムと土の素朴な手触りと品の良い佇まいがあります。

今回の展覧会では、白磁を中心に井戸、焼締、粉引などを展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】
会期:2018年5月10日(木)-5月20日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー


2018/04/11

黎雪沁展 / infinite


このたびカホ・ギャラリーでは、
「黎雪沁展 / Infinite」を開催いたします。

香港に生まれ、
香港とパリを拠点に活動している黎雪沁の今回の展覧会は、
2つのシリーズで構成されています。
「Life Accidents」は、 
黎雪沁の自宅で完全に忘れ去られた植物根の成長を、
偶発的に発見し撮影したシリーズです。
腐り果てた根から新たな生命が育まれる力強さは、
生命の美しさを象徴しています。
偶然から生まれる命と対峙し、
黎雪沁は目撃した死と生の、
終焉も始まりもない無限の輪廻を表現しています。
「Moments」は、落ち行く木の葉の異なる瞬間を捉えた一対の作品で、
厳しい寒さに抗う強さと朽ちる運命と対峙する美しさを照らし出しています。

今回の展覧会は、KG+2018 KYOTOGRAPHIEのサテライトイベントとして開催いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】
会期:2018年4月11日(水)-4月22日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー



2017/12/08

佐古馨展 / 木の器



このたびカホ・ギャラリーでは、
2回目となる「佐古馨展 / 木の器」を開催いたします。

1958年に大阪に生まれた佐古馨は、
2006年に偶然入手した木工旋盤を使い、
奈良の山の中で、自由気ままに気の器づくりを始めました。

生木の丸太や板を材料に、
板取をし、旋盤で削り出し、
最後に乾燥させるのですが、
生木を使用しているため、
乾燥の途中で自然な歪みや撓みが生じ、
それが作品に独特の素晴らしい表情を与えています。

作家が意図しながら造るフォルムと、
生木が自ら造り出す自然のフォルムとが融合し、
世界に二つとない素朴で優しい木の器が出来上がるのです。

今回の展覧会では、燻したり、焦がしたり、漆を染み込ませたりした、
黒い木の器を中心に約50点を展示いたします。
この機会に是非ともご高覧ください。


【開催概要】
会期:2017年12月9日(土)-12月17日(日) 会期中無休
時間:12:00-18:00
会場:カホ・ギャラリー